Zero Infinity -Devil of Maxwell-
Zero Infinity -Devil of Maxwell-
20世紀──世界は‘神秘’を見放した。 全てを、科学の名の下に。 1960年代。人類がその夢を、可能性を、科学という信仰へ無邪気に託していた光あふれる時代。 未来へ馳せた数多の科学幻想が世界全体に蔓延る中で、人知れず人智を超えた科学技術と、それを管理する存在があった。 無限に尽きぬ力の鼓動……永久機関。 鋼の心臓を体内に有する、一騎当千の機兵……刻鋼人機イマジネイター。 そして、それらを擁する時計ホロロ機構ギウムという謎の組織。 構成員すら実態を把握しきれていない巨大な研究開発機関は、歴史の裏で密かに超越の科学を吐き出し続けている。 その中で、とある一族が自らの産み出した技術により消滅した。まるで、一人の科学者の破滅を描いた高名な怪奇物語そのままに。 誰にも看取られず、また悼まれもしない悲劇。明かされぬ流血を機に、舞台は静かに幕を開け── ……舞台は日本、昭和43年(1968年)の八紘やひろ市。 高度経済成長に伴い、戦後急速な発展を遂げたこの一都市に住まう少年「秋月凌駕」は、ある出遭いが切っかけで時計機構の織り成す異常な現実に巻き込まれてしまう。 それは、機械の心臓を持つ「刻鋼人機イマジネイター」同士による闘争の世界。 日常とはかけ離れた、殺し殺され合うという、異常な世界に他ならない。 己とはかくあるものという理想像を心に願い、彼ら刻鋼人機は鋼の超科学武装「殲機」を身に纏う。 胸に内蔵された「刻鋼式心装永久機関」の力を得て、近代兵器を遥かに凌ぐ超人となっての闘争。 時計機構に反逆する隻眼の少女「マレーネ・フランケンシュタイン」に導かれて、凌駕は自らもまた刻鋼人機イマジネイターとしての戦いの日々を駆け抜けていくことになる。 平和な街が。 学園が。 彼ら鋼鉄の騎士たちがぶつかり合う戦場と化していく中、凌駕は戦いの果てに何を見るのだろうか? そして、そこに行き着く結末は── 科学ちえの大樹は時計かれらの手に。 科学に膝折る有象無象の衆愚共。熟れた果実を待ち焦がれよ。涎を垂らし、家畜となって口を開け、与えられた施しを貪りながら踊るがいい。 ──刮目せよ、‘永久機関’は此処に在る。

